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ホテルリネン業界のつぶやき

2024年08月15日

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 ~温故知新~

 

 パリオリンピックパラリンピックで寝不足の日々が続いているが、毎朝テレビをつけて大歓声と共に起床する生活もあと少しで終わりかと思うとちょっぴり寂しくなる。期待していたメダルをあっさり逃してしまったり、疑惑の判定でこっちまでやるせない気持ちになったりと、この時ばかりは夏の暑さも忘れ国全体が一喜一憂している様に思えるのはこの国だけではないだろう。

 

 先日発表された2024年4~6月の統計によると、インバウンド消費額が2019年同期比68.6%増の2兆1370億円に達した様だ。相変わらず月間3百万人超のインバウンドで潤っているので年間目標の消費額8兆円の達成は射程圏内に入った。面白いのは、費用別で宿泊費が全体の33%の7051億円となっていたことだ。年間にしてざっと2兆8000億円になる。リネンサプライ料金を売上の5%とみてもインバウンドだけの売上高が1410億円に。インバウンド比率が旅行者全体の約20%だから、リネンサプライ業界全体の売上高は約3000億円と、こちらも過去最高に達する勢いだ。

 

 2030年にインバウンド6000万人計画なので、もしこのままの推移で行くと業界全体の市場規模は遅かれ早かれ4500億円に達する。当グループホテル部門の業界シェアを全体の15%と見れば700億円程度の売上が見込まれるが、現状でもキャパシティが満杯なので工場インフラ整備に年間売上300億円分を稼ぎ出す資金投下も必要となる。今の水準でざっと計算して日産1000tの生産キャパが必要と言う非現実的な数字にはなるが、6000万人に達すればこれ位の規模にはなるし、何処かのリネン業者にインバウンドがもたらす1500億円が落ちる事になる。もっとも、リネンサプライ料金をその分だけ頂くことができれば設備投資額も回収できるのだが。と、ついつい捕らぬ狸の皮算用をしてしまう。しかしながら、頼みの円安も何時まで続くかなんて誰も判らない。トランプさんがアメリカ大統領に再選されたら、円高になるって皆言っているのでインバウンドが落としてくれる外貨収入も目減りするって事にもなりかねない。

 

 一方、経済的には先月末に遂に日銀が滑り込みの利上げをしたものだから銀行軍団はほくそ笑んでいる事だろう。メガバンクも10月から0.15%の住宅ローン利上げをするって手ぐすね引いて待っているって言うし、庶民にとっては全く意味不明な利上げだ。植田日銀総裁の説明も意味を理解し難い。27カ月ぶりに実質賃金が一瞬上がったからと言って直ぐに利上げする事はないと思うのだが、これが日銀の本性なのだろうか。これからもっと消費を伸ばして実質GDPを回復して行かねばならないのにそんな事をしていたら何時まで経っても消費は萎縮したままで庶民への恩恵は感じられない。

 

 観光業界の財布の中身も大変だ。ついこの前迄業界の半分以上の企業が有利子負債月商倍率30カ月で殆どゾンビ状態の中、やっとコロナ明けと円安好景気で借金返せると思っていた矢先に急に利上げするものだから経営状態は益々厳しくなる。秋口にはこれで経営再建を諦める企業も出てくるのだろうな。

 しかも、更に利上げするって言っているから泣きっ面に蜂状態だ。こんな状態を何時まで続けさせるつもりなのか?

 ところが、倒産した会社はブラック・ストーンやKKR等の外資系ファンドの餌食になり、低金利で資金調達してコンバージョン、看板付け替えて新ホテルを開業してくれるって云うお膳立てが出来ているから政府にとって外資は有難い存在に違いない。

 

 それにしても戦後教育を受けてきた世代も高齢化に向かい、漸く新思考世代にバトンタッチしようとしている中でも、相変わらず政府はせっせせっせと海外投資家に貢ぐのがお好きな様だ。またしても今回の株式暴落で折角ためてきた貯金も、しっかりシナリオ通り搔っさらっていかれた。紙の手形廃止に続き今度は国際会計基準に則り営業利益の開示方法迄奴らの都合の良いように変更させられるあり様だ。益々投資家にとっては日本の株式市場が透明化され餌食が増えるってことかな?

 とすれば、物言う株主が今後も増えてROE8%、PBR1倍越えが保証されるクリーンな株式市場は安泰方向に向かうと云う事なのかもしれない。実際の所、既に日本株式の3割を海外投資家が所有し、しかも彼らがその7割を売買している訳だから日本人投資家に成す術無し、と云った所だろう。先祖代々貯めてきた貯金を外資に貢ぐ事でアングロサクソンのご機嫌取りをはかる様な政策にはもううんざりだ。長期的視野で強い経済基盤を早く作り上げたいものだ。

 

 同じ淘汰のやり方でも中国式は更にえげつない。中国のEVメーカーは300社を超え、安い車はカラーテレビよりも安い45万円らしい。彼らが日々凌ぎを削っているって云うんだから日産もホンダも撤収するよね?習近平さんはそれでも良いらしい。兎角彼らが凌ぎを削って生残った企業が真の実力を兼ね備えた企業に値するらしい。流石、4000年の歴史をもつ中国だ。まるで秦の始皇帝が中国を統一したのに似ている。囲碁将棋でなく昔から麻雀で鍛えている民族だから確かに生命力が違う。それに比べて日本は元寇や黒船が来ないと危機感を感じない。何と平和な事か!自動車メーカーにしても国の規制で新規参入が難しいから国家が創業者利益を保護してくれる様なもの。どっちが社会主義国なのか時々良くわからなくなるよ。

 

 今年ももうすぐ79回目の終戦記念日を迎える。私は戦争主義者ではないが、戦前の日本には当時としては高度な科学技術、管理技術が国家の礎になっていたと思っている。その証拠に戦艦大和、ゼロ戦闘機等の固有名詞は今でも語り継がれている。無用の長物だと言う人もいるが、これらの技術が財閥解体後の日本企業に浸透し国家の経済復興、高度成長期を支え現在に至っている事を認識している人は少ない。残念ながら何処かで歯車が狂ってしまい、失われた30年の間に世界に追い抜かれてしまった。

 勿論、アニメやゲーム等の世界をリードし続けているソフト分野も存在しているが、如何せんハード分野に於いては表舞台に出る事が出来ず足踏み状態である。どうも自虐教育を受けた世代は戦前・戦中時代を忌避しがちであるが、もがき苦しんでいるならば、技術立国であった戦前日本の良い所を敢えて見直してみてはどうか。

 

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