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No.695 新型コロナワクチン、医療従事者の先行接種がスタート、高齢者は4月12日予定
2021年03月15日
■新型コロナワクチンの医療従事者向け先行接種、高齢者の後に一般に
新型コロナウイルス感染症ワクチンの先行接種が、医療従事者を対象に2月17日からスタートした(図1 医療従事者等の方から新型コロナワクチンの接種が始まります)。接種に用いられるのは2月14日に厚生労働省の薬事・食品衛生審議会で特例承認されたファイザーの「コミナティ筋注(COMIRNATY):一般名コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)」で、先行接種は、医療機関約100施設で、約4万人の医療従事者に対して行う予定だ。配送された施設から順次接種を開始し、1~2万人に対しては発熱などの副反応など、接種後28日間の健康状況調査を実施する。健康状況調査は、厚生科学研究の下で、国立病院機構、地域医療機能推進機構、労働者健康安全機構の3法人で実施。調査で得られた情報は、厚生科学審議会や薬事・食品衛生審議会に結果を報告し、専門家による評価を行う。
3月から多くの医療従事者、4月以降に高齢者や基礎疾患のある人を優先に接種を行う計画だ。2月17日接種を実施したのは8施設で125回の接種を行った(2月17日17時時点)。国内で接種第1例目は国立病院機構東京医療センターの新木一弘院長だった。
ワクチン接種費用は全額公費負担のため無料。接種は原則として住民票がある市町村で受け、市町村から「接種券」「接種のお知らせ」が届く(医療従事者は職場で配布)。現在承認されているファイザー社のワクチンは、3週間の期間をあけて、2度の接種が必要だが、95%の有効性で、発熱やせきなどの症状が出ること(発症)を防ぐ効果が認められている。
接種の優先順位は、医療従事者、高齢者や基礎疾患のある人。2月17日からスタートしたのは約100施設、4万人の医療従事者。うち2万人は継続的に観察日誌をつけ、接種の安全性を確認する。1回目の接種後の3週間後に2回目の接種を行ない、その後3週間の経過を調査する。その後医療従事者370万人に3月から接種し、高齢者(65歳以上)は4月から接種を開始予定。高齢者は約3600万人が対象で、その前に高齢者向けのクーポンを配布する。高齢者の接種を進めながら、基礎疾患を有する人や、高齢者施設等の従事者、60~64歳の人の接種も進める計画である(図2 接種順位の上位に位置づける者と規模(想定))
■高齢者接種の開始は4月12日予定だが、ワクチン確保は不透明な状況
菅首相は2月24日、高齢者接種の開始日を4月12日と表明した。この日の記者会見で河野太郎ワクチン担当大臣は、3月1日にファイザー製の新型コロナウイルス感染症用ワクチン「コミナティ筋注」の第3便として「450箱」が日本に到着する予定と明らかにした。また、菅首相が開始日を4月12日と表明した高齢者接種の開始に向けた大まかなワクチン配分計画も公表した。
河野大臣は、大まかなワクチン配分計画について、「まずは限定的な量をお配りし、始めてもらう」と先行トライアル的な位置づけで始めると説明。ワクチンの配分は、4月5日の週に計100箱(1バイアルから6回分採取で最大5万8500人分)を2回に分けて配る計画。内訳は、人口が多い東京、神奈川、大阪(3都府県)は計4箱(同390人分)ずつ、それ以外の44道府県は計2箱(同195人分)ずつ。先行トライアルについては一斉に開始したい考えで、「(V-SYSなど)システムの確認など必要な準備を12日までにして、始める」との見通しを示した。
「コミナティ筋注」は、ファイザーの製造工場があるEUのベルギーから第1便として2月14日に「330箱」、第2便が同21日に「387箱」が届いているが、約4万人分を対象に実施している「先行接種」で配分した量を除き、優先接種の第1弾として配分する1000箱には、350箱程度が足りない状況だった。第3便「450箱」の確定で、優先接種の第1弾として1000箱を配っても100箱程度の余裕が生まれる計算になる。
しかし、世界で“争奪戦”となっているワクチン確保は不透明な状況である。医療従事者の優先接種が当初想定の370万人を100万人ほど上回る状況になっていることに加え、ワクチン供給の上積み状況が分からないため、「4月から5月にかけては優先接種と高齢者接種が併行して進む」(河野大臣)とみられる。
政府は2月26日、基本的対処方針等諮問委員会(会長:尾身茂・地域医療機能推進機構理事長)の意見を受け、3月7日を期限に10都府県に出している緊急事態宣言について、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡の6府県は2月28日に前倒して解除することを決めた。緊急事態宣言解除で国民の感染症対策に対する気の緩みが懸念される中、ワクチン接種が始まった。
【事務局のひとりごと】
「マスクせいやー!!」(標準語で丁寧に言うと「マスクをつけなさいよ」)
「マスクせんとしゃべんなぁ!!」(標準語で丁寧に言うと「会話するならマスクをしてからね」)
先日地下鉄に乗っていると、女学生2人が席に座りながら、隣同士で楽しそうにしゃべっていた。すると、ドア付近に立っていたマスク姿の男性がその二人に向かって何度も怒鳴り声をあげた。たしかにその女学生はマスクを着用していなかった。
彼女たちも負けてはいない。
「なんなーん?!」
気にせずペチャクチャ喋る彼女たち。
周囲の同乗者はどう対応してよいのか分からないまま、数分後にターミナル駅に到着して殆どの人が降車したので、事態はそれで収まったのだが…。
「マスク警察」の現場を初めて目の当たりにした。決して間違ったことは言っていないのだろうが、周囲は何とも気まずい雰囲気だ。
確かにマスクをせずに、電車の中で周りにも聞こえるような大きさで仲良しがペチャクチャ喋っているような光景は最近あまり目にすることがない。どちらかと言えば公衆マナー違反な女学生なのだろうが、マスク警察の口調が関西弁で、しかもキツいだけに、どっちもどっちに感じてしまう。
周りの人すべてがマスクをしているという光景は、今や日常であるが、数年前までは考えられなかった光景だ。未来の人がこの光景を見る機会があったらどう思うのだろう?
ドラえもんの『ハリーのしっぽ』(てんとう虫コミックス第33巻収録)という話では、ハレー彗星が地球に近づく前の人々の様がコミカルに描かれている。
のび太が家族で物置の整理をしていると、曾祖父、野比のび吉の巻物が出てきた。それによれば、1910年から数えて76年後の1986年(連載当時は1985年、のび太たちにとっては来年)、襲来する災いから生き延びるためのモノを埋めたという。
それはいろいろあって、のび太とドラえもんがタイムマシンで過去の のび吉少年に会い、「ハリー(ハレー彗星)」が来た時に備えて息をすることができるように、当時は存在していなかったビニール製の「浮き輪」を未来から持っていき、のび吉にプレゼントしたものだった。つまりもともとはのび太が曾祖父ののび吉にプレゼントしたビニール製の浮き輪だった、というオチだ。
当時はまだ天文学が発達していなかったこともあり、ハレー彗星の
・尾に含まれる毒により、地球上の生物は全て窒息死する
・彗星が地球にぶつかって地球が割れ、海の水が全て流れ落ちる
・地球上の空気が5分間ほどなくなる
などの噂も流れ、日本と世界を恐怖とデマで覆いつくしたのだそうだ。
ハレー彗星が地球接近の際の危険度はどのくらいだったのかといえば、彗星の尾のガスは非常に薄くて軽いガス体であり、尾の中を地球が通過してもシアン化合物は何倍も密度の高い地球の大気に阻まれ、それを破って地表に到達することはできなかったため、地球の生命体には、何の影響もなかった。
先のドラえもんの話は、この逸話が元になっているのだろう。現在のワクチンをめぐる多くの話題を耳にしながら、ハレー彗星の話を思い出した。
寄生虫のワクチンが実は効果があるのではないか?
それを手に入れるために(手に入らないので)ペット用の寄生虫ワクチンを求める人々
未来から見れば滑稽なのかもしれないが、今を生きている人々が生き延びるために、迷信にでも何でも手を出して必死になる姿は、絶対に間違っているとは言い切れない。
今回のテーマは、いよいよ先行接種がスタートした、新型コロナワクチンについての話題である。情報が日々更新されていくので、編集段階(3月9日頃)と、この号が更新された15日では、すでに旧聞に属する情報もあるかもしれない。なにとぞご容赦いただきたい。
コメントを紹介したい。
〇田村厚生労働大臣:新型コロナワクチン、1回接種は制度上難しい
田村憲久厚生労働大臣は2月24日の閣議後記者会見で、ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンの「1回接種」を認めるべきだとの意見について、「2回打ちで薬事承認している。1回打ちを予防接種法にのっとってやるのは、制度上は難しいと今の時点では思う」との認識を示した。1回接種によって発症予防効果が十分に出たとの確定的なデータがないことを理由にあげた。ワクチンを巡っては世界的に需要が高まり、国内への供給遅れが懸念されている。医療従事者向けに先行接種が始まったファイザー製のワクチンは、原則3週間の間隔を空けて2回打つ必要がある。一方、1回接種で発症率が85%減ったとの海外事例も報告されている。
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薬事承認のお墨付きは非常に重い。2回で認めている以上、1回で良い、とはならない。融通が利かない、と言えばそれまでだ。今朝のニュースでは、ワクチンのバイアル(瓶)から6回分の注射を取ることができるが、注射器の供給の問題で、日本では5本分しか取れないという中、今度は注射器と検査を駆使して7回分の注射を取ることができるという話題が流れた。これまた厚労省の見解は「事実関係確認中」である(3月9日現在)。
ワクチン接種については、ロジスティクス、マンパワー、接種場所等、接種に対する個々人の理解 等、モノ自体があったとしても考えなければならない要素が多くある。
医師からのコメントだ。
〇最前線で診療している医師や病院に負担かけないよう接種に協力したい
70歳の元勤務医。定年退職しているので現場での医療はできないが、コロナワクチン接種であれば現場の医療に協力できると思う。最前線で活動している医師や病院に負担をかけないように、それ以外の医師が協力すべき。
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大変ありがたい申出である。
続いては看護師から。
〇ワクチン接種に潜在看護師の力を
2人の子供の子育てが続き3年間あまり、看護の仕事から離れ自宅で専業主婦をしていた。各自治体で、新型コロナワクチンの集団接種実施に向けて、看護師・准看護師を募集中というニュースを聞いた。また、大阪市では離職中の看護師を対象にワクチン接種の講習会が開かれたそうだ。一度、現場を離れて技術も知識も不安であり、大阪市のような講習会を開催してくれれば、参加したい。ワクチン接種に潜在看護師の力が必要である。
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常に現場に身を置くことが日々の鍛錬につながる。いざという時に動けるようにする、というのは、並大抵なことではない。現場から離れて幾久しい看護師が、現場に戻ろうと決意しても、自分がその時に感じてしまうだろう気後れ、もどかしさ、そういった心的な感情も、技術の復活と並行してクリアしていかねばならない。もしかすると周りからの冷ややかな視線に耐えきれない方が出てしまうかもしれない。ペーパードライバーが久し振りに運転する際にドライビングスクールで講義してもらえば少しは心強い、そんなことと一緒にするには次元が違い過ぎるか…(※1)。
今度は啓蒙の問題だ。
〇若手職員にワクチン接種の正しい理解を
都内のコロナ患者に対応している民間病院長。感染者の急増で2月から一般外来のスペースを縮小し、病床を倍以上に増やした。そのため病院内に接種する場所がなく、区に要請中である。実は、ワクチン接種で問題となるのが、医療従事者が積極的に接種をしたくないということである。特に、新型コロナにかかっても重症化しないと考える若手職員は、どうしても副反応で恐怖感を示す人がおり、都内では3割以上が接種を希望しないという民間病院があると聞く。まず、医療従事者にワクチン接種に正しい理解をしてもらうことが大切だ。
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こうしている間にも、スマートニュースなどで、「アナキフィラシー、新たに○人」などとニュースが飛んでくる。正しい情報を広く国民に知らせてくれるための動きだとは思うが、しかも現段階は医療従事者の先行接種のタイミングだ。ある程度の結果を待った報道でも良いのでは?そう感じなくもない。
ここでこんなコメントを紹介したい。
【ワクチン接種をしたい方】
〇「海外渡航にワクチン接種済み証明が必要になるかもしれないから、接種したい」
政府は将来的に海外渡航時に必要になることを視野に入れ、新型コロナワクチン接種済み証明の検討を進めているようだ。今後、海外旅行をはじめ、頻繁に接種歴を求められる社会になるのではないかと思う。
〇集団免疫のカギ握るワクチン接種は、社会的責務ではないか
予防接種法改正時の国会の付帯決議では、接種はあくまで「国民の意思に委ねられる」ことを周知するよう政府に求めた。政府も「国民は打つ、打たないを選択できる」と述べている。数年前に風疹が大流行して妊婦などが不安に陥ったことがあった。集団免疫のカギを握るワクチン接種は、国民一人ひとりの社会的責務ではないかと思う。
【ワクチン接種をしたくない方】
〇新型コロナワクチンのリスクに関する情報が少なすぎる
新聞やテレビは、新型コロナワクチン接種のメリットばかり報じている気がする。薬(クスリ)は、逆に読むと「リスク」。かつてスモンなど薬害問題があった。クスリは病気になったら服用するが、ワクチンは健康な人に接種する。リスクに関する情報が少なく心配だ。
〇新型コロナワクチンの筋肉注射は痛そうだ
テレビでは、インフルエンザワクチンの皮下注射よりも痛くないと報じているが、新型コロナワクチンの筋肉注射は、見た目も痛そうだ。注射の方法の工夫はできないのか。
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情報が氾濫し過ぎているような気もするが、まだまだ情報は不足しているようだ。仮にも体内にウイルスを注入するのであるから、正しい事実を分け隔てなく提供していく必要があるのだろう。
今度は接種場所の問題だ。
〇小さい診療所でのワクチン接種、スペース確保は頭が痛い問題
都内の内科・小児科クリニック。1日の患者は乳児・小児を含め50人前後。医師は院長1人で、看護師3人と事務職員2人。患者が多い時は平日の開院前や休診日にワクチン接種を行うことを考えている。ワクチン接種後は経過観察のため一定の時間、院内に待機してもらう必要があるが、スペースに余裕はない。「小さい診療所だから、『密』となりかねない。スペースの確保は頭が痛い問題だ」と語る。
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ワクチン接種後、経過観察のための一定時間。間違いなくここがボトルネックとなるだろう。場所に関してはこんなコメントもいただいた。
〇千葉県の旅館ホテル組合、ホテルや旅館をワクチン接種会場に提案
千葉県内の旅館やホテルが加盟する「県旅館ホテル生活衛生同業組合」は、新型コロナワクチン接種会場に宿泊施設を利用する提案書をまとめた。
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そもそも人が多く集まることを想定して作られた施設は、まさにワクチン接種にはもってこいだろう。あとはオペレーションと医師・看護師の確保だ。ただ、これは前述のように非常に難しい。
今度は供給量に関する問題だ。
〇埼玉県知事:届くワクチン、ほとんど話にならない量
埼玉県内に3、4月に届く新型コロナウイルスワクチンの量が計画より大幅に下回る見込みとなったことで、県が調整に追われている。県は、医療従事者に向けた「優先接種」の会場をすでに決定するなど「いつワクチンが届いても接種可能な状態だ」とする。だが、肝心のワクチンについて、国が現時点で県に示している供給量は、約22万人の医療従事者向けで約4万人分、約200万人の高齢者向けで約1万人分しかない。供給量については国の説明も二転三転しており、県担当者は不信感を募らせている。大野埼玉県知事は、「ほとんど話にならない量だ」と語った。(2月27日読売新聞オンライン)
〇横浜市、「新型コロナウイルスワクチン接種コールセンター」を開設
横浜市は、新型コロナウイルスワクチン接種へ向け、市民からの問い合わせに応じるコールセンターを3月1日に開設した。日本語のほか、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応。新型コロナウイルスのワクチン接種に関して、各年代の接種開始時期や接種会場など、接種のための全般的な相談に応じる。電話番号は 0120-045-070で、受付は9時から19時まで。土・日曜や休・祝日も対応する。また、聴覚障害者にはFAX(050-3588-7191)で問合せを受け付ける。新型コロナウイルスのワクチン接種の予約を受け付ける「予約センター」は、3月下旬に開設を予定している。
〇ワクチン供給量少なく、横浜市、高齢者へのワクチン接種計画を見直し
横浜市は3月1日、新型コロナウイルスワクチン接種に向けた準備状況を発表した。高齢者から始めるワクチン接種の対応を見直す。4月から接種開始を予定していたファイザー社製ワクチンの横浜市への供給量は神奈川県が調整しているが、県から割り当てられたワクチンは65歳以上の高齢者が約93万人いる横浜市の対象者数に比べて少なく、4月5日の週から19日の週までに合計44箱(1箱975回接種分)で、最大2万5740人分となっている。ワクチン接種は、高齢者施設等でおこなう施設接種から開始するが、接種の時期は未定で、接種を実施する施設についても現在調整中。集団接種・個別接種については、4月26日の週以降のワクチン供給量が判明するまで実施を見合わせる。3月下旬から発送を予定していた個別通知は、当面送付を見合わせる。
〇岡山県、居住地以外でも接種可能に
新型コロナウイルスワクチンの住民接種について、岡山県内では居住地以外の自治体でも受けられる体制が整う見通しとなった。市町村をまたいで通勤、通学する人の利便性確保とともに、医療機関が少なく単独実施が難しい自治体をカバーするのが狙い。厚生労働省によると、全県的な連携の動きは全国でも例がないという。予防接種法では、ワクチン接種は単一の市町村による実施が原則。ただ、厚労省は1月、円滑に進めるため近隣市町村が連携して接種体制を敷いた場合、住民が他の自治体で接種を受けられるようにすることも可能との考え方を表明している。(3月2日山陽新聞デジタル)
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自治体毎に、やはり置かれている状況は異なるので、対応もそれぞれ異なる。
他国の状況はどうなっているのだろうか。
【先進諸国】
〇欧州、コロナワクチン証明書で温度差
新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた人が取得できる証明書の活用をめぐり、欧州内で温度差が生じている。欧州連合(EU)のミシェル大統領は、「ワクチン未接種者に対する差別を招く恐れがある」と懸念を表明。一方、国内経済を観光に依存するギリシャやスペインなど南欧諸国は、証明書の活用に前向きだ。EUは1月のテレビ首脳会議で、ワクチン証明書の標準化を進めることで合意。取得者への渡航制限の緩和など、医療目的以外での活用方法について議論を進めている。(2月28日時事ドットコムニュース)
【発展途上国】
〇世界のワクチン格差浮き彫りに
国際的なNGOオックスファムなどの調査によると、カナダのように人口の5倍の数の新型コロナワクチンを確保した先進国がある一方、途上国を中心に67カ国では、2021年中に接種を受けることができるのは10人に1人にとどまる見通しだという。
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WHOのテドロス氏がスイス・ジュネーブで開かれたWHO執行理事会の冒頭で、
「率直に言わせてもらう。世界は破滅的なモラル崩壊寸前にある。そしてその代償として支払われるのが、世界の最貧困諸国の人々の命と生活になるだろう」
こう警告したという。
格差は「あるべき論」としては、ない方が良い(のだろう)。
「何があるから分からないから、人よりも努力して万が一に備えて蓄えていこう、もっと増やしていこう。」
こういった考え方は、いわば人間の性(さが)だろう。そうして先進諸国は蓄えてきた。ただ、もしかしたらその背景には間接的に発展途上国からの搾取があるのかもしれない。今はいざという時だ。一体どう考えればよいのか。各国の温度差は、地球気候のように、それによってやがて台風に発展してしまうのだろうか。
最後にこんなコメントを紹介して締め括りとしたい。
○介護従事者:訪問介護の継続求める一方で、優先接種の対象外
厚労省は2月5日全国の介護事業所に対し、新型コロナウイルスに感染して自宅で療養している高齢者への訪問介護の継続を求めた。陽性と診断された患者の自宅に出向いて介護するのは感染リスクが高いが、訪問介護の従事者は新型コロナワクチンの優先接種の対象外で、現場からは戸惑いや憤りの声が出ている。政府は新型コロナの感染拡大対策として、特別養護老人ホームなど施設系の従事者を新型コロナのワクチン優先接種の対象に入れ、PCR検査の定期的な実施対象にしたが、デイサービスや訪問介護など在宅系の従事者は対象外にしている。この問題について田村厚生労働大臣は3月3日の参議院予算委員会で在宅介護サービスの一部職員にワクチンを優先的に接種することを検討すると表明した。
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ここにも格差の問題が…。
明治時代、ハレー彗星が地球に接近した時、自転車のチューブが売切れ続出した時も、おそらくいろいろな問題が起きたことだろう。未来からドラえもんがやって来て、「バイバイン」でも持ってきてくれないか?(※2) ついそんなことを考えてしまった。
<ワタキューメディカルニュース事務局>
(※1)… 関西ではメジャーな自動車専用道路、阪神高速。必ずしも同一名の出入口両方があるわけでないことや、入組んだ場所に唐突に出現する入口など、出入口を使いこなすことができればこれほど便利なものはないが、ペーパードライバーがは苦労することだろう。13号東大阪線から大阪市内方面に走り、1号環状線に合流(南向き)、15号堺線に入って、そこから今度はまた1号環状線へ(北行)。そこから北浜出口で降りようとすると、堺線から環状線までの合流は右側車線からだ。北浜出口は12号守口線に入ってからすぐにある出口で、12号守口線は6車線ある環状線の、一番左車線を走っていなければ下りられない。いわゆる「5抜き」を数百メートルの間に行わなければ、次の出口の都島まで降りることができない。社会人になったばかりの筆者が営業車でこのルートの運転になれるまでは、ヒヤヒヤ緊張の連続であった。さらにカーナビもない時代。マップルを助手席や膝の上に置きながら、脇に冷や汗をかきながらのにらめっこだ。毎日、無事に会社に帰れることができた時には、ホッとしたものだ。
<WMN事務局>
(※2)… ドラえもんのひみつ道具のうちの1つ。物体をネズミ算式に増やす液体。これを物体に1滴垂らすと、その物体は5分ごとに倍量になる。増えた分にも効果が継承されるため、倍々に増えていく。1個のものが30分たつと64個に、1時間たつと4,096個に、2時間たつと16,777,216個に増える計算だ。バイバインでかけた増殖効果は、それを食べることで消える。ドラえもんの物語では、栗まんじゅうがどんどん増えて天文学的な数字となり、宇宙の彼方に飛ばしてしまって解決(?オチ)となった。
2の2乗を延々計算していくと、16桁の電卓では38回計算したら「E」となった。37回目の数字は274,877,906,944、
二千七百四十八億七千七百九十万六千九百四十四
であった。
5分×37=185分、たった3時間でこの数字である。
地球の人口は約70億人だ。そんなに要らない。
32回(4,294,967,296)と33回(8,589,934,592)の間で間に合うのだ。
仮に32回ならば
5分×32=160分
大幅に不足するが、2時間40分で43億人にワクチン注射を物理的に実施、完了する必要があるとシミュレートできた。
あと5分もすると、今度は16億人分余ってしまい、地球がワクチンで埋め尽くされてしまうのも時間の問題である。ウイルスを退治するワクチンによって人類が脅かされる。うーん、それはそれで問題だ…。
<WMN事務局>
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