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No.771 「新たな地域医療構想」論議がスタート 2040年見据え厚労省が新たな検討会を開催
2024年05月15日
◇「「新たな地域医療構想」論議がスタート 2040年見据え厚労省が新たな検討会を開催」から読みとれるもの
・生産年齢人口が激減していく2040年見据えた新たな地域医療構想
・2027年度から新たな地域医療構想に基づく医療提供体制改革をスタート
・新たな病院類型や地域医療構想区域の見直しの意見
■生産年齢人口が激減する2040年を見据えた新たな地域医療構想
厚労省は、日本の人口減少と少子高齢化が進行し、 生産年齢人口が激減していく2040年頃を見据えた新たな地域医療構想(ポスト2025年地域医療構想)のあり方 について議論する 「新たな地域医療構想等に関する検討会」を設置、 3月29日に初会合を開いた。年内に取りまとめを行い、それを踏まえて2025年度に「新しい地域医療構想作成に向けたガイドライン」を策定。このガイドラインに沿って、 2026年度には各都道府県で「新たな地域医療構想」を作成 し、第8次医療計画(2024~29年度)の中間見直しにあたる 2027年度から新たな地域医療構想に基づく医療提供体制改革をスタート させる。
日本の65歳以上の高齢者は2025年に約3600万人にものぼり、全人口の3人に1人が高齢者になると推計され、また団塊世代がすべて75歳以上の後期高齢者に達する。65歳以上人口は2040年頃にピークとなるが、高齢化率は、若年人口の減少ペースが速く、その後も上昇する。 医療費や介護費への影響が大きい75歳以上や85歳以上の人口は、長期にわたって段階的に増加する見込み となっている。このため、急速な医療ニーズの増加・変化が生じることから、 効果的・効率的な医療提供体制を地域ごとに構築するため地域医療構想の実現 が求められ、現在、各地で様々な取り組みが進められている( 図1 将来の人口動態を踏まえた経済・財政・社会保障の課題 )。
現行の地域医療構想では、2025年の病床の必要量について、高度急性期13.0万床、急性期40.1万床、回復期37.5万床、慢性期28.4万床の合計119.1万床と見込んでいた。2015年度病床医療機能報告では合計125.1万床だったが、最新の 「2022年度病床機能報告」 では合計で 約0.9万床減の119.0万床(2025年見込み) となり、全体としては概ね推計に沿った病床数となった。ただし、 病床の機能別では、急性期病床では過剰、回復期病床では過少 となっている( 図2 2022年度病床機能報告について )。
3月29日開かれた新たな地域医療構想等に関する検討会では、事務局が主な課題として、①2025年の病床の必要量に病床の合計・機能別とも近付いているが、 構想区域ごと・機能ごとに乖離 している。②将来の病床の必要量を踏まえ、各構想区域で病床の機能分化・連携が議論されているが、 外来や在宅医療等を含めた、医療提供体制全体の議論が不十分。 ③医療・介護の複合ニーズを抱える85歳以上が増大する中、在宅を中心に入退院を繰り返し最後は看取りを要する高齢者を支える医療を提供する必要。その際、 かかりつけ医機能の確保、在宅医療の強化、介護との連携強化等が必要。 ④2040年までみると、都市部と過疎地等で、 地域ごとに人口変動の状況が異なる。 ⑤ 生産年齢人口の減少等がある中、医師の働き方改革 を進めながら、地域で必要な医療提供体制を確保する-ことをあげた( 図3 新たな地域医療構想の主な検討事項(案) )。
■検討会では、構成員や有識者が新たな病院類型や構想区域の見直しが提案
新たな地域医療構想等に関する検討会では、4月から5月にかけて構成員や有識者から意見を聴取し、それを踏まえて6月から具体的な論点に沿った議論を行う。4月17日開催された第2回会合では、構成員や有識者によるプレゼンテーションが行われ、 新たな病院類型や地域医療構想区域の見直すべきなどとの意見 が出された。
このうち、有識者として意見を述べた 日本病院会の相澤孝夫会長 は、「現行の地域医療構想が、病床機能を対象としたところ、個々の病院内での対応にとどまり、地域における病院間の機能分化を推進するまでには至らなかった」などと指摘。 「病床ではなく病院の機能分化(一般病院の類型化)と病院間連携を推進する視点で構想を進めるべき」 として、 新たな病院機能類型 として、外来機能ではかかりつけ医機能を有し入院機能では急性期と回復期の機能を有する 「地域密着型」 、在宅療養を支援する急性期病院 「地域連携型」 、地域型病院の担えない急性期医療を担う 「広域型」を提案 した。
全日本病院協会の猪口雄二会長 は、2次医療圏について、小規模の場合、複数の医療圏を統合しての運用、 基準病床数を算定する際には特定機能病院の病床の除外 、県庁所在地などの基幹病院の病床数は周辺の2次医療圏での共用を前提として各2次医療圏への仮想的な配賦をすることなどを提案した。 基準病床数の算定について は、地域医療構想により地域の医療需要に見合った医療提供体制の構築を図る中で、 地域の病床数を規制する「基準病床数」が増える形で計算されることにより、病床過剰地域が病床不足地域と見なされ、病院などの新規参入 を招いている。特に 東京都では、区中央部・区西部に大学病院等が集中し、病床過剰の地域 となっていると指摘した。
江澤和彦日医常任理事は、「 これまでの地域医療構想は、病床削減政策(特に7:1)のレッテルのイメージ、介護関係者不在での在宅移行の議論が進められてきた 」と指摘。 新たな地域医療構想では『地域医療介護構想』 として、地域における入院・外来・在宅等を含めた医療提供体制を整理するべき」と指摘。その上で、新たな地域医療構想へ向けてのポイントとして、①「必要病床数」よりも「病棟機能」の見える化、②「急性期」「回復期」の認識の共有化、③「回復期」→「包括期」へ、④構想区域は規模に応じた「分割」や「合併」、⑤在宅医療圏は原則「市町村単位」で構想区域と連携、⑥かかりつけ医機能報告や高齢者施設を踏まえた在宅医療の議論、⑦調整会議に市町村・介護関係者参加のもと「地域医療介護構想」、⑧「治し支える医療」の拡大を踏まえ「現状投影型モデル」からの脱却、⑨地域特性を踏まえた地域の裁量拡大、⑩医療機関の健全経営の担保、⑪医療計画と整合した見直し(2024/2030/2036年)-を示した。
地域の救急医療体制のあり方について述べたのが、 産業医科大学 医学部公衆衛生学教室の 松田晋哉教授。 1次救急のバッファが大きくないと、地域の救急医療体制は破綻すると指摘。
「 高齢者救急が増加することを考えると、病院と診療所の協力のもとで1次救急の体制を維持する仕組みが必要 ではないか」と提案した。
モザイクアート。
もともとは、石や色付きのタイル、ガラス、貝殻などの小片を寄せ合わせ、絵や模様を表す装飾美術の手法で、物理的な美術品なども指す言葉だったが、デジタル的に写真等で作る手法が広まり、それも「モザイクアート」として認識されるようになった。
最近は社員一人ひとりの写真をピースとして使用し、その企業イメージを一枚のモザイクアートにして、全員参加型の取り組みで組織の一体感を表現するなどの活用もなされている。数年前、筆者の所属する会社も、周年事業の一環で全社員の顔写真をピースとして使用し、富士山型のモザイクアートのポスターを完成させた。
「新たな地域医療構想」の議論がスタートした、というのが今回のテーマである。本文をお読みになられたとは思うが、非常に難しい課題が山積であるということだけはお分かりいただけたことだろう。
今、日本が持つ知見で、新しい国を建て、そこで新たな医療提供体制を構築すれば、さぞや素晴らしい世界が生まれるのではないか?そんな新たな地域医療構想が実現できれば、いうことはない。そんな幻想すら考えたくなるような、日本が置かれている現状だ。
事実だけを見ていると暗いことしか考えられなくなってしまう。
しかし果たしてそうか?
自分でそんな話を振っておきながら思うのだが、先の幻想の国は、医療提供体制についてはうまくいっているかもしれないが、もしかしたら別なことは全くうまくいっていない(例えば経済は全くダメ、政治は一党独裁だ、など)、そんな可能性だってある。
コメントを紹介したい。
〇武見厚労相:医師偏在の問題、解決する目処が立っていないという厳しい状況下にある
医師の偏在対策について4月16日の閣議後の定例記者会見で武見厚生労働大臣は、「医師養成過程における地域枠等の設定に加えて、医師偏在指標を踏まえ、都道府県において医師確保計画を策定し、目標医師数の設定、医師の派遣、キャリア形成支援等を行い、そして国としてもこうした取組に対し財政支援を行うと、様々な努力をしてきたが、まだまだこの偏在の問題、解決する目処が立っていないという厳しい状況下にある」との認識を示した。
目処が立っていない、厳しい状況下…。
ある意味、個の主体性を重んじるという、これまで我が国が歩んできた道のりからすれば、当然の帰結なのかもしれないが。
〇厚労省官僚:大臣官房参事官:医師の働き方改革による地域の救急医療の影響をフォローしていきたい
医師の働き方改革に伴う地域の医療提供体制の影響も踏まえた地域医療構想の検討について、3月21日の社保審医療部会で厚労省大臣官房の高宮裕介参事官(救急・周産期・災害医療等、医療提供体制改革担当)は、「4月からの医師の働き方改革によって、地域の救急医療などに対してどのような影響があるのかどうかというものについては、引き続きフォローしながら地域医療の確保、それから医師の働き方改革の推進をやっていこうと考えている」と述べた。
そうでした。 4月からは医師の働き方改革も始まった のだった。医師の働き方改革については 先月号でも述べたが 、始まって1か月しか経過していない中、960時間をオーバーしている医師はさすがにまだいない。ペースはともかく。医師の働き方改革も、年末調整のごとくに、12月頃になると何らかの調整をしないといけない、なんてことになりはしないか。
今度は病院団体のコメントを。
〇日病副会長:地域医療連携推進法人の推進に注目する必要
新たな地域医療構想等に関する検討会で日本病院会の岡 利明副会長は、「地域の病院・診療所・介護サービスなどが連携して1つの共同体となる地域医療連携推進法人の推進に注目する必要がある」と指摘した。
〇全日病会長:基準病床数の早期見直しを
全日本病院協会の猪口雄二会長は常任理事会で、「基準病床数の計算の影響で、病床不足となる二次医療圏が全国的に増える傾向にあるようだ。我々からすると、『病床が逼迫しているのでベッドをもっとほしい』という状況ではなく、地域医療構想の趣旨からみても、増床すべきではない。都道府県が基準病床数を決める際には、やはり地域医師会とも協力して、医療団体としてベッドは増やさない方向に持っていく必要がある」などと、基準病床数の早期見直しを指摘した。
〇日医常任理事:必要病床数を考える際には、入院ニーズの低下、在宅ニーズの増加を勘案
3月29日の「新たな地域医療構想等に関する検討会」で江澤和彦日医常任理事は、「高齢者が増加する中で、病床稼働率は低下している(入院ニーズの低下)。一方、在宅ニーズは増加している。必要病床数などを考える際には、現状投影でなく、こうした点を十分に勘案する必要がある」と述べた。
いったい、どうすればよいのだろう。
今度は地域医療構想会議に関するコメントだ。
〇公立・公的医療機関の再検証要請が機械的に示されことが大きな動揺と反論を引き起こした
地域医療構想は元来、病床数の削減が目的ではなくて、地域に合った医療体制を地域自らが決めていくということが目的でなければならない。そのためには、地域のニーズをきちんと分析して、それに見合った医療体制は何かということを議論していくということがまず本筋であると思う。令和元年の公立・公的医療機関の再検証要請が機械的に示されたということがあって、全国的に大きな動揺と反論を引き起こした。
〇医師確保問題は自治体首長にとって政治問題
医師不足が深刻な地域の医師確保問題は自治体首長にとって政治問題となっている。特に、選挙が近い時期の地域医療構想調整会議では冷静な議論が行われない場合が多い。
いわゆる424リスト(のちに441リスト:だったか? に呼称が修正された)や、これまた別次元で選挙の問題か…。医療や介護の問題だけでもないのだろうが、政治が絡む というのも事態をさらに複雑にしている要因か。
医師のコメントだ。
〇高齢化で国保診療所や公設民営診療所の後継医師がなく、閉院や診療日数の減少が相次いでいる
東北地方の70歳台開業医。旧郡部地域で、国保診療所や公設民営診療所の後継医師がなく、閉院や診療日数の減少が相次いでいる。地域に交通手段が乏しく、通院困難な方が増加している。また、入院可能な病院では、看護師さんの離職が相次いでいる。
〇「高齢者患者のたらい回し」が心配される
救急科勤務医。ここ数年、救急車で搬送される後期高齢者が急増している。1980年代に主に小児の救急患者のたらい回しが社会問題化したが、「高齢者患者のたらい回し」が心配される。改めて救急医療体制の整備が必要である。
もしかしたら我々は何か勘違いをしているのだろうか。
都市部などの先端を行く場所で提供されているようなサービスが、IT技術や移動手段の進化で、あたかも誰もが当たり前のように安定的にそのサービスを享受できる時代になっている(当然自分も)、などど。
国や行政としてはその実現のために様々な施策を講じているわけだが、ある意味、この理想に対し、現実は少子高齢化や、若者の都市部への集中等の傾向で一層拍車がかかり、 日本全国津々浦々にまで同一同様に安定的にサービスが提供されている、などということにはそもそもなっていない。
一方で、「情報の即時性」 だけは、個人がアンテナを張っている限り、それが実現している。筆者もモヤモヤしたものがあるが、その落差が筆者の表現した「勘違い」につながっているのかもしれない。
看護師のコメントだ。
〇新人看護師の初任先は、高度急性期・急性期病院という時代はなくなる?
急性期病床を削減する地域医療構想の進展に伴い、高度急性期・急性期の病床は減少していく。「新人看護師の初任先は、大学病院などの高度急性期・急性期病院である」という時代はなくなるのではないか。新人看護師の初任先が訪問看護や予防看護というケースが増えるのではないか。
これもそうだ。
医療といえば急性期。看護も当然急性期。確かに多くの症例を経験することで成長するのが医師であり、看護師であり、医療現場であるので、その考え方はある意味当然なのだろうが。もはや急性期医療を必要とする患者に対し、急性期病床(受け入れ体制)の数は昔ほど必要でなくなってきているのだ。
一方で医療を提供される患者の立場としては、わがままな話だが、経験豊富な医師に診てもらい、経験豊富な看護師に看護してもらいたい、などと考えてしまう。
今度はこんなコメントを。
〇介護施設経営者:生産年齢人口が急減で地方の介護人材確保はさらに困難に
2040年に向け生産年齢人口が急減、医療・介護の担い手確保は施設の死活問題。特に、都会に比べ給与水準の低い地方における介護従事者の確保はますます困難になる。能登半島地震のような大きな災害が起きれば、介護施設は設備面だけでなく人材確保の面で大きなダメージを受けてしまう。
医療もそうなら介護もそうだ。
こんなコメントも。
〇救急隊:高齢化が進む横浜市で新たに「予防救急等推進プロジェクト」
高齢化が進む中、救急隊の出動件数が増加し救急体制が逼迫していることから、横浜市消防局は新たにプロジェクトチームを設けて、対策の検討を始めることになった。横浜市の救急隊の出動件数は年々増加、昨年は25万4636件と初めて25万件を超えた。現場に着くまでの時間は去年の平均が8分48秒と、この10年で2分のびていて、消防局はこのままでは救える命が救えなくなるとして、新たに「予防救急等推進プロジェクト」を立ち上げることにした。年代ごとの通報内容の特徴などを分析したうえで町内会などと連携し、高齢者が多い地域向けに転倒防止や熱中症などへの備えを呼びかけるなどして、通報が必要な事案自体を減らす方策を検討する。
〇受け入れ先の救急病院が直ぐに見つからない事例が増加
首都圏の県庁所在地の救急隊。最近、受け入れ先の救急病院が直ぐに見つからない事例が増えているような気がする。特に日曜・休日の夜間が多い。
連休明けのニュースで報道されていたが、救急車に乗った若者の患者と付き添いが、救急車内で記念撮影を行いSNSにアップしようとする行為が問題となっており、その模様の再現動画とともに、こういう行為をやめてほしい、という啓蒙動画が消防本部からアップされたという。
ニュースのコメンテーターが「けしからん」的な感想を述べていたと思う。筆者もけしからん、とは思うが、ニュースのコメンテーターが、救急車が「一刻を争う」という枕詞を使ったことに若干、違和感を覚えた。救急車が現場に到着するまでは、確かに一刻を争うほど、早ければ数分で到着してくれるのだが、問題はその先だ。受け入れ先医療機関を探すのにかなりの時間を要する場合が多い。その現状も分かった上での「一刻を争う」、「けしからん」だったのか?
こんなコメントも。
〇患者家族
東京の郊外で後期高齢者を抱える家族。先日、階段の転倒で救急車を呼んだが、20分近く経っても来てくれなかった。病院が多い都会でも救急病院は不足しているのか心配だ。
医師の働き方改革も含め、今までの社会的リソース(人的要素も含め)が、これまで常識として我々が認識していたように果たして機能しているのか、今一度見つめる必要があるだろう。
少し救急の話にそれたが、今回のテーマ、「新たな地域医療構想」に戻ろう。
医業系コンサルタントのコメントだ。
〇3つのポイント「機能・役割の明確化」「情報発信の強化」「広域での検討」
新たな地域医療構想を踏まえた医療経営の3つのポイントとして、①これまでも繰り返し言われてきたが、地域の中でどのような医療機能を担うのか「機能・役割の明確化」、②機能分化と他の医療機関との連携強化を推進していくために、他病院、近隣クリニック、救急隊、患者・家族などに対して、当該内容の情報発信を積極的に行っていく「情報発信の強化」、③交通手段の整備により、患者の行動範囲も広がり、二次医療圏をまたぐ患者の流出入が発生している地域も多く存在する。近所や同一医療圏内など限られた範囲ではなく、より広域での連携活動を行う「広域での検討」-があげられる。
本文中にあった検討会の資料を、筆者も厚労省の公開資料で確認したが、
全日本病院協会、日本病院会、元厚労省官僚の㈱臥竜 代表の香取照幸氏、産業医大の松田晋哉氏、医療業界ではメジャーな構成員であり、有識者の方々である。
それぞれの主張には、長年医療提供体制について考えられた存在であるからこその説得力がある。
モザイクアート。
地球の遠くから日本を眺めれば、それは日本地図であり、だんだん近づいて行くと二次医療圏が見えてくる。しかし、雪の富士山が遠くから見れば白く見えるのが、実際に行けばそうでないように、医療圏それぞれに様相はすべて異なっている。
日本の医療提供体制も、まさに モザイクアート だ。
すべて性質が異なっているのに、 同じような処方で対処しようとしても、それは対応不可能だ。 つまり地域毎に適した医療提供体制の形を、それぞれの地域が考え、答えを導き出していくしかない。
新たな地域医療構想における、それぞれの医療圏毎の地域医療構想調整会議の具体的な議論、その結果現れる新たなモザイクアートは、いったいどんな形を日本地図上に示すことになるのだろうか?
<ワタキューメディカルニュース事務局>
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