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No.709 国立がん研究センターに新組織「がん対策研究所」、予防、患者支援など社会課題の解決を目指す

2021年10月15日

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2024社会医学分野の力を結集し迅速に課題解決目指す「がん対策研究所」を開設

 国立研究開発法人国立がん研究センター(中釜 斉理事長)は9月1日、すべての人々が健康と尊厳を持って暮らせる社会の実現を目指す新組織「がん対策研究所」を開設した。同研究所は、「社会と健康研究センター」と「がん対策情報センター」を統合することで両センターが持つ専門性を集結・再編し、高度化・多様化が求められるがん対策を推進し、社会のニーズに機動的に対応。予防や対策の研究や患者支援、政策提言までを一貫して進めていくことで、社会課題の解決を目指す。

 がんをめぐっては、健康長寿を実現するための疾患横断的アプローチや、ゲノム情報を用いた個別化医療と予防の推進が求められるほか、国民の情報ニーズも高度化・多様化している。発足に当たり所長を務める中釜国立がん研究センター理事長は、「日本人の2人に1人ががんになる事実は変わらない。がんをめぐる課題はどんどん広がっており、必要な情報にたどりつけないこともある。国立がん研究センターの専門性と英知、経験を集約し、一丸となって取り組んでいきたい」と決意を示した。

 

 新組織「がん対策研究所」は、予防・検診研究、支持・サバイバーシップ研究、疾患横断・基盤研究それぞれの研究統括と事業統括の4部門を置き、それに加えて副所長直属の企画室も設置。これまでのデータの蓄積を研究につなげるとともに、がん患者からの要望を拾い上げて、どんな企画テーマが適切か検討する。必要に応じて上記の各部門の垣根を越えた横断的なプロジェクトを企画、運営する(図1 組織横断的プロジェクト(概念図))。

 

 

 また、がんや医療に関する情報が氾濫する中、国民に確かな情報を届けるため、理事長を本部長とする対策本部「がん対策情報センター本部」を設置し、国立がん研究センターの情報発信機能を統括する(図2 がん情報サービスの運営)。同本部は、がん研究センター内の研究所、中央病院、東病院といった各部門から上がる情報発信のニーズを一括的に把握し、発信すべきコンテンツを検討する。

 

開設の背景、重要視される社会医学系の研究・事業に求められる役割

 日本のがん対策は、中曽根内閣の提唱により1984年に策定された「対がん10ヵ年総合戦略」を始めとする10か年戦略、2006年に成立した「がん対策基本法」とそれに基づく「がん対策推進基本計画」の下で進められてきた。国立がん研究センターは、2004年に「がん予防・検診研究センター」を、2006年に「がん対策情報センター」を開設し、科学的根拠に基づくがんの予防、検診、モニタリング、情報提供などの分野を担ってきた。その後「がん対策情報センター」の組織拡充、2016年の「社会と健康研究センター」開設により、がん患者・サバイバーへの支援、支持療法を含めたがん医療の支援を組み入れ、社会的、経済的、倫理的な諸問題に関する研究と事業を展開してきた。(図2 がん情報サービスの運営

 

 

 一方で、ゲノム解析をはじめとする科学技術の向上や高齢化の進展を背景に、社会医学系の研究・事業に求められる役割はますます重要になっている。がんの予防のみにとどまらず健康長寿を実現するための疾患横断的な研究や、ゲノム情報を用いた個別化医療・個別化予防に資する研究、がんとの共生を実現するための研究、地球規模での健康課題を解決するための研究が社会から求められている。また、患者・市民参画(Patient and Public Involvement:PPI)による、より実効性のある研究立案・政策提言が必要である。さらに、国民が信頼できるがん対策を推進するためには、情報や統計等のデータを活用した証拠に基づく政策立案(Evidence-Based Policy Making:EBPM)が必要であり、政府においても2018年に各省庁にEBPM推進組織が設立され、試行的な運用が開始されている。

 

 このような高度化・多様化する社会のニーズを的確に捉え、積極的かつ機動的に課題解決に向けた政策提言をしていくためには、社会医学系の研究者の多様な専門性を結集し、組織横断的プロジェクトとして、研究開発から政策実装までを一貫して実施できる体制が必要となる。そこで、社会医学系の研究・事業に携わる部署を統合し、研究・事業の遂行機能を向上、効率化することを目的に、「がん対策研究所」が開設された。

 

【事務局のひとりごと】

 

 すでに放送は終了したが、今夏のドラマ 東京MER の最終回は、これまでのエピソードを思い起こさせつつ、喜多見医師が立ち直るシーン、最後にカッコよいところを見せて大いに株を上げた白金大臣のシーン、おそらくは大阪大学 澤 芳樹教授が開発に関わった、iPS細胞由来の「ハートシート」がモデルになったであろう先端医療による手術の登場など、およそ現在の医療体制で考え得るいろいろな要素をミックスしての大団円で幕を閉じた。

 ドラマを見ながら涙が出そうになったのは、決して筆者だけではあるまい。ところで、何故涙が出そうになるか考えてみた。筆者の場合(東京MERに限らず)、

 

子どもが何かの苦難に遭い、それを自分の力で乗り越え、そして誰かに「よく頑張ったね!」とか「よく耐えた!」とかの声をかけられ、それまで気丈にしていた子の緊張感が解け、わんわん泣き出すシーンにもらい泣き

 

重要な登場人物のなどの死に際し、送る側の気持ちに感情移入してしまってもらい泣き

 

自分の苦難は誰にも打ち明けず、それでも誰かのために頑張り、誰かの言葉で突然感情があふれ出し、必死に涙をこらえるシーンにもらい泣き(※1)

 

所属している組織の守らなければならないルール、しきたり、そういうものに縛られていた組織人が、自分の正しいと思うことを、上司の恫喝もなんのその。ルールを冒してまで行動し、その行動が、さらに他の人の心にも火をつけ、ただ純粋に人を思う行動にかられ、それが大きなうねりになる。感動・もらい泣き

 

 すでに書きながら涙が出てきたが、おおよそこんなシーンに涙腺が弱くなる筆者の傾向が分かった。東京MERでもこんなシーンが数多く登場した。しかも、「最後の組織のルールやしきたりを冒してでも、正しいと思う行動を取る」などは、このドラマで多く見られたと感じる。

 

 警察(公安含め)・消防・厚労省など、非常に縄張り意識の高い組織が、医療(喜多見医師がただ純粋に命を救うために見せたその背中・行動)を中心に、信頼や同士の意識が生まれ、組織を超えた連携が図られた時、その最高潮が最終回ではなかったか。

 ドラマの中での出来事だが、昨今、いろいろなことが「なぜ思うように進まないのか?」という問題に対し、このドラマが示した処方箋は「組織を超えた連携」なのだろう。

 

 今回のテーマ、国立がん研究センターに新組織「がん対策研究所」は、がん研究に対する、まさに「組織横断的プロジェクト」だ。本文中の【図-1】組織横断的プロジェクト(概念図)は、ポンチ絵でそれを分かり易く表現している。

 

ちなみに。

 手前勝手だが、当社グループでも似たようなポンチ絵がある(ワタキューグループのソリューション)。

 

 

 いささか古い資料で、グループの再編・統合によってすでに存在しない会社もあるが、もっとも言いたいことが集約されているので使ってみた。なんだか似ている。当社グループにおいても、社内外の力を結集してグループシナジーを最大発揮すればすごい力が生み出せる、と考えている。なかなかうまくはいかないが、それを日々多くの現場で一つ一つの問題を解決しながらこれまでやってきた。であるので、厚労省が考えていることとあまり変わらない(と言ったら怒られるだろうか…)。

 逆に言うと、その実現性がとても難しいことも経験則で知っている。

 コメントを紹介したい。

 

〇健康局長:進んだ小児・AYA世代のがん患者等に対する妊孕性温存療法

 2021年3月11日に開かれた厚労省の「がん対策推進協議会」で正林健康局長は、「私がよく覚えているのは、2014年だったと思うが、この推進協議会で患者さんの立場で委員になられていたお一人が、こういう妊孕性温存療法を事前に知っていれば妊孕性を失わずに済んだのにということを切々と訴えられた方がいて、その方の発言の影響によって、委員の方々が皆共感し、第3期のがん対策推進基本計画にこの妊孕性の問題が取り上げられた。若い患者さんに将来子供を持つという可能性を与え、希望を持って病気と闘っていただく取組であり、日本のがん対策がまた一歩前進するのではないかと思う」と、同協議会の議論を契機に、小児・AYA世代のがん患者等に対する妊孕性温存療法に関する検討が進んだことを紹介した。

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 妊孕性、にんようせい と読む。「妊孕性温存治療」は、生殖機能が低下し、または失われるおそれのあるがん治療に際して精子、卵子、卵巣組織を採取し、凍結保存するまでの医療行為。卵子を採取し、受精させ、胚(受精卵)を凍結保存するまでの医療行為をいうのだそうだ。

 「委員の方々が皆共感」。その推進協議会での発言は、確実に何かを動かした。

 

 各専門家からのコメントを紹介したい。

 

〇がん対策研究所所長:エビデンス創出から政策実装までを一貫して実施できる組織

 新組織「がん対策研究所」の所長を兼務する中釜 斉国立がん研究センター理事長は、今後、「健康長寿を実現するためにはがんだけでなく疾患横断的アプローチが必須である」「ゲノム情報を用いた個別化予防を推進する必要がある」「国民の情報ニーズの高度化や多様化への対応などが必要になってきている」などを指摘。「国立がん研究センターの専門家によって、エビデンス創出から政策実装までを一貫して実施できる組織体制を構築した」と、がん対策研究所の役割を説明した。

 

〇課題山積する緩和ケア

 2021年7月2日開かれた厚労省の「がんの緩和ケアにかかわる部会」の初会合で、国立がん研究センター先端医療開発センターの小川朝生・精神腫瘍学開発分野分野長は、がん診断時の課題として「診断時からの緩和ケアの内容が明確でないため具体的な活動に至ってない」、「系統的なスクリーニングがほとんど実施されていない」、治療期では「外来での緩和ケアの提供が積極的に行われてない」、さらに終末期の緩和ケアは多くは拠点病院以外の地域の病院で行われている現状に言及し、「緩和ケアの資源がない」「緩和ケアの教育が行き届いていない」などの問題点をあげた。

 

〇がん相談支援センターは情報提供・支援の“最後の砦”

 厚労省の「がんの緩和ケアにかかわる部会」で、大学病院やがん専門病院のがん相談支援センターや相談窓口の位置づけについて木澤義之・神戸大学医学部附属病院緩和支持治療科特命教授は、外来でのスクリーニングや主治医および看護師、緩和ケアチームのファーストコンタクトの重要性を指摘。「主治医が外来看護師をうまく使いながら患者さんの不安をサポートしていくことが大切だ。がん相談支援センターはプライマリではないので、まず自院の外来のスタッフでしっかり対応し、最後の砦として相談支援センターでの情報提供や支援を行うという仕組みにしていくべきだ」と強調した。

 

〇新型コロナの影響でがん検診・健診の受診者が2020年度は大幅に減少

 初めての緊急事態宣言が発出されていた2020年4~5月のがん検診と健診の受診者数が、前年同月と比べ、大幅に減少していたことがわかった。2021年8月5日開かれた厚労省の「がん検診のあり方に関する検討会」で、国立がん研究センターの高橋宏和・がん対策研究所室長は、聖隷福祉事業団と宮城県対がん協会のがん種ごとのがん検診受診者数の推移、日本総合検診医学会と全国労働衛生団体連合会の健診受診者数の推移を紹介した。その結果、がん検診・健診ともに、初めての緊急事態宣言が発出されていた2020年4月~5月の受診者数が大幅に減少。特に5月は、いずれの調査でも前年同月比で5割以下となっていた。6月以降はおおよそ同程度に回復した。がん検診については、対2019年度比で、職域検診では89.7%~103.7%だったのに対し、住民検診では83.7%~96.7%と減少幅が大きかった。

 

〇製薬メーカーが広島県、呉市、マイライフとがん対策推進で産学連携協定を締結 がん検診で啓発活動も

 製薬メーカーのノバルティスファーマは2021年3月30日、広島県、広島県呉市、調剤薬局の開局・運営を行うマイライフ株式会社と、がん検診受診率向上を含む、がん対策推進に関する産官連携協定を締結したと発表した。「がん対策をOne teamで推進!」をスローガンに、それぞれの知見を持ち寄りながら、県民、市民へのがん対策を中心とした健康支援に注力する。なお、同社は2020年12月に、がんについての学習機会を提供する目的で、広島県呉市に「みんなのがん学校」を開設していた。今回の産官連携協定は、広島県、呉市、マイライフ、ノバルティスファーマがそれぞれのノウハウや知見を持ち寄り、産官で連携してがん対策の取り組みを進めることにある。

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 「国民の2人に1人はがんに罹る(性差や部位で多少変わるが)」ことは、データ上分かっている。2人に1人は大変大きな確率だ。胃がんの原因となる可能性が高いことが分かっている ヘリコバクタ・ピロリ菌 も、2人に1人は感染しているという。こちらはがんと異なり、除菌が成功すればまずは良かった、であるが。

 国民的な病気といって良いだろう。とにかく日本人の3大死因の第1位がん である。もちろん罹らずに済むに越したことはないが、2人に1人は罹るのだ。

 ある意味、そのくらい身近な病気ではあるが、やはりいざ罹ってしまうといろいろな制約があるのだということを、コメントを見る限り感じざるを得ない。

 誰も他人事では済まされないのだから、各分野の力を結集した課題解決には大きな期待が寄せられる。

 

 医師からのコメントを紹介したい。

 

〇在宅看取りで患者の「ナラティブ(ものがたりと語りの共有)」ブック作成、ACPに活用

 主に在宅医療を受ける患者の医療情報や生活情報、死生観などを患者・家族と医療・介護の従事者間で共有するクラウドサービスシステム「ナラティブブック秋田」の活用が秋田県内で広がっている。ナラティブブックは、今まで医療側が管理していた患者の個人情報を、患者自身が自分のものとして管理し、それを、クラウドを利用しスマホなど携帯端末で、信頼できる医療チームの医師や看護師、介護士、ケアマネージャー、薬剤師などがアクセス、共有する仕組みである。「ナラティブブック秋田」推進者の一人、秋田県医師会の伊藤伸一副会長は在宅医療において患者・家族やケアスタッフらと情報共有してナラティブブックを作成し、がん患者など看取りにおけるACP(アドバンス・ケア・プランニング)に活用している。

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 ACPにまでつながっている取り組みだ。おそらく、成功例の一つであるといって良いだろう。しかし、この実現のために、牽引する力、支える力、単純な損得勘定を抜きにした周囲の協力、多くの方々が関与したからこその実現だろう。それを考えると、どこでもかしこでも、それこそ全国的な拡がりになるか、というと、そこにはやはり壁があるだろう。

 

看護師からはこんなコメントだ。

 

〇がん対策研究所には看取りに関する事例を収集し現場のスタッフに提供してもらいたい

 家族が在宅での看取りを行うためには、患者さんの治療が 治す治療 から 痛みを緩和し自然に死へと向かっていく治療 に変わったことを、患者さんご本人、ご家族に理解していただく必要がある。そのためには機会を見計らって、家族に在宅での看取りをどう考えているか、患者さんに今後起こってくる症状と対応の仕方などを話していかなければならない。しかし、ベテランの看護師でもその説明は難しい。がん対策研究所には、全国の看取りに関する事例を収集して、現場のスタッフに提供してもらいたい。

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 患者に寄り添おうとしてくれている看護師のコメントは、患者への説明の難しさからくるジレンマ、それでも現場力の向上を願おうとする、そんな温かみのあるコメントである。もしかすると、これから拡大するであろう在宅医療の現場でも大いに役立ってくれるに違いない。非常に取り組み甲斐のあるテーマである。

 

がんと闘病中でありながら働く、がんサバイバーからのコメントを紹介したい。

 

〇がんサバイバーの就労支援の充実を

 小児がんサバイバー。大学を卒業してから障害者枠という形で就労を始めたが、正規社員との賃金も含め、差が激しくて、やっている仕事は一緒なのに十分な給料をもらえないという現実がある。フォローアップ外来も含め、退院後にかかる費用が多くなっており、生活が大変だ。障害者ということで賃金を抑えられてしまうと感じる。がんサバイバーの就労について、企業の理解とともに、厚労省の就労支援を充実していただきたい。

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 現在、企業の障がい者雇用に関する雇用義務は社員数に占める割合が2.6%と言われている。達成している企業ももちろんある。諸般の事情からそうでない企業もあるだろう。そういえば厚生労働省も達成できていなかったと報道されていた。

 身につまされるようなコメントであるし、是非とも生きることを頑張っていただきたい。ただ、賃金の問題で、がんサバイバーの納得いくような条件も提供する、となると非常にハードルが高いだろうな、とも感じてしまったのも事実だ。

 

 最後に、近年は「健康銘柄」と言われる上場企業が存在する。そんな企業の取り組みをご紹介し、締めくくりとしたい。

 

〇富士通:従業員7万人を対象とした大規模ながん教育を実施

 富士通株式会社は、就労者における発症者数が増加しているがんに着目し、東京大学医学部附属病院放射線科の中川恵一准教授の協力のもと、「がん予防と、治療と仕事の両立支援」をテーマとした講義とe-Learningを組み合わせたがん教育を、2020年1月から3月に実施した。同社はグループの従業員約7万人を対象に健康教育としてがん教育を実施することで、従業員のがんに対する正しい知識の習得を促し、がんの予防につながる生活習慣の改善や、早期発見・早期治療のためのがん検診受診率向上を図る。富士通は、「健康経営優良法人2019」の認定企業、「がん対策推進企業アクション」の推進パートナーとして、従業員だけでなくその家族や顧客、取引先などの多様なステークホルダーに向け、健康経営やがんに関する理解促進に繋がる情報発信を推進している。

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 いや、大したものだ。このような取り組みのあとに続く企業が少しでも多く出てくることが、がんに対する我々の考え方を、より正しいものにしてくれることだろう。現在、地球規模で問題となっている新型コロナウイルス。デマと思われる情報が錯綜するような問題も、一つ一つ、正しい情報発信によって解決に導いていくしかない。

 

 中釜センター長のご手腕がいかに発揮されるか。その答えが出るのはこれからだ。

<ワタキューメディカルニュース事務局>

 

(※1)…最近の映画の中で、護られなかった者たちへ(主演:佐藤 健、阿部 寛)は、東日本大震災後10年の宮城県を舞台としたヒューマン・ミステリー映画だ。筆者は宮城県出身なので、登場する地名は若干変えられたりしていたが、どこか懐かしく、しかしどっしりと何か重いものを感じる内容でもあった。いったい誰が「護られなかった」のか?どうして「護」の字で「まもる」なのか?ご覧になればよく理解いただけると思う。主演の佐藤 健の演技も当然良かったのだが、筆者個人としては映画の終了間際、あの大津波を受け、高い堤防がどこまでも続く景色として変わり果てた海岸線で、阿部 寛(刑事役)が、佐藤 健と最後の会話をしたシーン、佐藤 健の振り絞るような言葉を受けて、阿部 寛の発した台詞、とても素晴らしかった。今も書きながら涙が込み上げてくる。そしてあの震災後、あまり耳にすることのなくなった、サザンオールスターズの名曲「TSUNAMI」だが、この映画の主題歌を桑田佳祐氏が担当したのも(月光の聖者達:ミスター・ムーンライト)、何か意味があったのだろうなぁ、そんなことを感じた。この秋の映画からも目が離せない。

<WMN事務局>

 

 

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